映画「コピーキャット」あらすじと感想【ネタバレあり】ミーハー犯人に不気味さなし
トラウマを抱えた犯罪心理学者をシガニー・ウィーバーが、彼女に協力を仰ぐ女性刑事をホリー・ハンターが演じたサイコ・サスペンスです。
ハリー・コニック・Jr.やダーモット・マロニーなども顔を揃えます。
あらすじ
犯罪心理分析の講演を行ったヘレン・ハドソン博士は、講演直後に異常犯罪者カラムに襲われた。
トイレで首を吊るされ、便座の上にギリギリ足先をつけることはできるが、助けに入った警官が目の前で殺害される。
13ヶ月後、ヘレンは助かったが広場恐怖症になって自宅に引きこもっていた。
助手のアンディが身の回りの世話をしてくれている。
その頃、サンフランシスコでは殺人事件が立て続けに3件も起きており、担当刑事のMJは、連続殺人ではないかと考えるが、上司からはその考えは口にするなと忠告される。
被害者は全員若い女性だが、共通点もないし手口もバラバラで犯人像が絞れない。
行き詰まるMJのところに情報提供の電話が入った。
電話をかけたのはヘレンで、新聞を見て犯行の周期に気づいたことを伝えるが、MJはイタズラ電話だと思って適当なあしらい方をしてしまった。
気分を害したヘレンは電話を切ってしまうが、発信元を辿って著名な犯罪心理学者だと知り、MJは相棒のルーベンと共に彼女の自宅に参じる。
改めて協力をお願いし、被害者たちの写真を置いて行った。
その夜、写真をつぶさに観察したヘレンは、かつての凶悪犯罪 “ボストンの絞殺魔” の手口を模倣していることに気づいてMJに報告する。
ひと段落するヘレンだが、この模倣犯は彼女のことも狙っていた。
いつの間にか彼女の家に入り込んで心理的な恐怖を与え、そして彼女のパソコンを通じて犯行予告動画を送りつける。
すぐにMJたちを呼んで対処してもらおうとするが、犯人側は予告動画を二度と再生できないようにしており削除してしまった。
これで手がかりはほとんどなくなり、どうすることもできない。
そして予告動画に映っていた女性が、ピーターという男に拉致され、拷問を受けて殺された。
今度の手口は “ヒルサイドの絞殺魔” の模倣である。
こうして様々な有名異常犯罪を模倣して被害者を増やしていくピーターは、徐々にヘレンを追い詰めていく。
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感想
有名な異常殺人鬼について、いくつか本やネットで読んだりしていますが、正直そんなに覚えていないです。
ふいに名前が出てきても「あ~、聞き覚えあるけど、どんな犯人だったっけ?」と思い出せないことも度々。
なのでピーターがいちいち手口を変えて「〇〇の模倣」とかやっても、いまいちピンと来ない。
その分野についての知識量が豊富ですね、としか言いようがないというか…
脚本チームの下調べをちゃんとする姿勢は評価できるけど、模倣したから何? って感じで、ちょっと醒めた目で見てしまいます。
ヘレンが講演会で挙げた犯罪者たちを順番に真似していって彼女をビビらす、という意図も分からないでもないけど、普通に考えればヘレン自身も誰の名前をどんな順番で言ったかなんて忘れてますよね~ (;^ω^)
節操なく真似するより、一人だけを模倣するほうがピーターのキャラの濃さを出せたんじゃないかと思いました。
これじゃピーター、ただのミーハーで薄っぺらくて自分軸がない浅い人間ってことで、ちっとも不気味さがないから拍子抜けです。
この不気味さの不足はピーターだけじゃなくカラムにも言えていて、ふたりともサイコパスを演じるにはちょっと力不足かもしれません。
だから扱っている題材にも係わらず、怖くなかった (・∀・)
そして申し訳ないけど、セオリー通りだったのでラスト分かっちゃった。
MJが防弾チョッキを着ていることは数分前に示されていたし、逃げたヘレンがピーターに追い詰められたところで後ろからMJが撃って助けるんでしょ? と思ってたら本当にその通り。
全然ハラハラしない演出はここ以外にも随所に見受けられます。
でもまあ女優2人の演技はいいし、最後まで中だるみなく観ることはできたので、1回観る分には面白かったです。
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