映画「ギルダ」あらすじと感想【ネタバレあり】愛憎渦巻くめんどくさい二人
リタ・ヘイワースの代表作であるフィルムノワールです。
名作「ショーシャンクの空に」の原題は「刑務所のリタ・ヘイワース」で、劇中ではこの映画が流れたり、ピンナップポスターが登場しました。
ハリウッドのアイコン的な映画です。
主人公を演じたグレン・フォードの出世作にもなりました。
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あらすじ
ブエノスアイレスでイカサマ賭博師をしているアメリカ人ジョニーは、仕込み杖を持っている紳士に、路上強盗から助けてもらった。
彼から教えてもらったカジノに行ってボロ儲けしたら、支配人室に呼ばれてしまう。
そこで紳士に再会した。
彼はマンスンと名前で、この店のオーナーだった。
そしてジョニーはマンスンに引き立てられてカジノの幹部になり、生活が一変する。
豪華な家で暮らし、カジノのバーカウンター担当のピオが日常の生活なども見てくれる。
ある日、マンスンに呼び出されて彼の家に行くと、ギルダという女性を紹介された。
ジョニーは息を呑んだ。
彼女はかつて交際していた女性で、ひどい別れ方をして互いに憎み合っていたのだ。
再会の驚きも束の間、彼女と結婚したとマンスンに言われてジョニーは硬直する。
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感想
さすが代表作になるだけあって、リタ・ヘイワースの魅力が強烈に発揮されていました。
ギルダは悪女なのかもしれませんが、どちらかというとまだ子供っぽいところがある可愛らしい女性にも見えます。
マンスンと結婚していながらも、目の前のジョニーを気にしていろんな男性を翻弄します。
ひどい別れ方をした過去の男に「ほらほら~、あたしモテるんだからぁ~。別れたこと後悔してるんでしょ~?」と横目でチラチラ…
精神的マウントとりたい女性あるある。
で、ジョニーのほうも一応ボスの女でもある彼女に怒りを覚えつつも、表立って怒鳴ることもできずイライラ。
ふたりの愛憎の駆け引きが、なかなか興味深いです。
愛しているのに憎くてたまらない。
でもやっぱり愛してる、と不倫に走ります。
マンスンは殺人を犯し、そして事故死。
すぐにふたりは結婚します。
でも “憎” の部分を解消しないままの結婚生活は思いがけない方向に向かいました。
マンスンの資産をすべて手に入れたジョニーは仕事に没頭。
家にも帰らずギルダをほったらかしにして彼女を傷つけます。
そのくせギルダを信用できないジョニーは監視をつけ、彼女が他の男性と楽しもうとするのを悉く阻み、ギルダの自由を奪います。
束縛するのに孤独にもする。
ジョニー… あんた悪魔や (;´Д`)
当然ギルダは逃げ、ナイトクラブのシンガーになりますが、ジョニーの執着はさらに彼女を追い詰めました。
…普段は仕事とかで妻にかまわないのに、いざ妻が逃げるとすごい行動力で追いかけてくる男性って、どうなんでしょう?
それまで大事にしていたはずの仕事どうした? って感じです。
手遅れになってから仕事を後回しにする。
後回しにしても支障がない仕事だったら、最初からそうして家に帰ればいいのに。
観る前は、リタ・ヘイワースのセクシーな魅力もあって、ギルダが男性を翻弄する話かと思ってましたが、意外にもジョニーのほうが彼女を翻弄するストーリー展開でした。
ちょっとイラッとしたりしましたが、わりと面白かったです。
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