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【洋書】ボーム「オズの魔法使い」章ごとのあらすじと英語メモ【ネタバレあり】映画との違いも少し

2023/08/29
 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

今回の原書は、1900年ちょうどに出版されたライアン・フランク・ボームの児童書です。

どの章も最初の文字は挿絵と合わせた飾り文字になっていてオシャレなセンスが光っています。

これまで通り、途中までのあらすじと感想を書くスタイルにしようと思ったのですが、思ってたより調べた単語が多かったので、簡単なあらすじを章ごとに書くことにしました。

読みづらかったらすみません。

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第1章「サイクロン」

カンザスの大草原で、農夫のヘンリー叔父さんとその妻エム叔母さんと暮らしている少女ドロシー

サイクロンが発生すると聞き、叔母さんたちと土中のシェルターに入ろうとするが、愛犬のトトがベッドの下に逃げたため家ごと飛ばされてしまう。

 

garret「屋根裏部屋」 attic以外にも単語があったんだ、と思いました。

gaunt「痩せこけた、不気味な」

エム叔母さんはthin and gaunt、ヘンリー叔父さんはstern and solemnと、同義の意味を重ねることで二人の特徴を強調しています。

wee「とても小さい」

wail「泣き叫ぶ」

 

映画版の序章に登場したガルチさんは出てきません。

なのでトトが連れ去られる危機もないし、占い師とも会いません。

 

第2章「マンチキンたちと話し合い」

サイクロンに飛ばされて落ちた場所はオズの世界の東の国。

青が基調で「マンチキン」という小人たちが住む国だった。

彼らを縛り付けていた東の悪い魔女をドロシーの家が潰したことでマンチキンたちと北の良い魔女が歓迎する。

カンザスに帰りたいドロシーに、北の良い魔女はこの世界の中心エメラルドシティに行って大魔法使いオズにお願いするように進言。

東の魔女が履いていた銀の靴お守りになるキスを送り、黄色いレンガ道を進ませた。

 

luscious「甘くておいしい、香りの良い」

plumage「羽毛」

plait「三つ編み、プリーツ」

sorceress「魔法使い」

account for「説明する」

civilized「文明化する」

 

北の良い魔女は、映画版のような美女ではなく小さいお婆さんでした。

名前のグリンダも、南の魔女のものです。

そして靴もルビーではなくシルバー。

こちらはルビーのほうがカラーで映えるからでしょうね。

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第3章「ドロシー、かかしを助ける」

マンチキンの家でもてなされた後、ドロシーは黄色いレンガ道を進む。

トウモロコシ畑で休憩していると、棒に刺さっているかかしに話しかけられた。

彼の頼みで棒から下ろしてやると感謝される。

ドロシーからオズの話を聞いたかかしは、ワラしか詰まっていない自分もオズに頼めば脳みそがもらえるかも、と思い、ドロシーと一緒にオズのところに行くことにした。

 

pail「バケツ」

whisk away「サッと立ち去る、連れ去る」

fiddler「バイオリン弾き、詐欺師」 なぜ同じ言葉!?

bade 古語。bid「(挨拶・別れなどを) 告げる」の過去形。

be obliged to「~に恩義を受けている、感謝している」

 

第4章「森を通る道」

休憩中にかかしの身の上話を聞く、の巻。

 

dreary「退屈な」

reproachfully「非難するような」

by and by「やがて、まもなく」

untilled「耕されていない、開拓されない」

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第5章「ブリキの木こりを救出」

森の中で、サビて動けなくなったブリキの木こり男を発見。

彼の家から取ってきた油さしを関節部分に差して動けるようにしてあげる。

そして彼は、人間だった頃に持っていた心を取り戻したいと願い、ドロシーたちに同行する。

 

earnestly「真剣に」

thereupon「そこで」

all at once「一斉に、突然に」

daunt「怯む」

 

第6章「臆病なライオン」

森の中で遭遇したライオンの急襲でかかしとブリキが動けなくなってしまう。

怒りのドロシーはライオンの鼻を平手打ちして説教を飛ばした。

ライオンは臆病な自分がイヤで泣いてしまうが、みんなに慰められてオズに勇気をもらうため旅の仲間に加わった。

 

heedless「無頓着」

retort「反論する」

hang one’s head「恥ずかしくて顔を伏せる、うなだれる」

mar「台無しにする」

toil「骨折って働く」

 

第7章「偉大なるオズへの旅」

道を進むと最初のピンチ・巨大な地割れが目の前に。

ライオンが一人ずつ背中に乗せて飛び越えることで解決するが、別の地割れが現れたところで獰猛な怪物に狙われる。

ブリキ男が木を切り倒して橋にし、全員が反対側に渡ったところで今度は橋を切り落として怪物たちを地割れの底に落して助かった。

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第8章「死のケシ畑」

川に差し掛かった一行はいかだを作り向こう岸に行こうとする。

しかし川の流れに押し流されて下流に向かってしまった。

かかしがオールを川底に突き立てるが、いかだの流れは止まらずかかしはオールに掴まったまま川の真ん中に取り残される。

向こう岸まで泳ぐというライオンの尻尾をブリキ男が掴み、さらにブリキ男のオールをドロシーが掴んでいかだは何とか岸に辿り着いた。

黄色いレンガ道に戻る途中でかかしを見つけるが助ける方法がわからない。

そこへコウノトリがかかしを掴んでドロシーたちの元に届けてくれた。

無事4人に戻った一行がレンガ道に向かっていくと、色とりどりの花々がだんだんケシの花だけになっていき、気づくと広大なケシの花畑の中ドロシーとトトが眠り込んでしまう。

早く花畑を抜けようと先を駆けていたライオンも眠ってしまった。

大きなライオンを運ぶことは出来ず、かかしとブリキはドロシーとトトだけを運んで花畑を抜け出した。

 

beckon「手招きする」

at any rate「とにかく、いずれにせよ」

stork「コウノトリ」

gay「陽気な」

 

第9章「野ネズミの女王」

ヤマネコに追いかけられている野ネズミの女王を助けたブリキ男。

何千匹も臣下がいるので、女王に頼んでライオンを助けてもらう。

 

scamper「(子供・小動物などが) 跳ね回る」

lest + S + should ~ (= for fear + S + should ~)

「Sが~しないように、Sが~するといけないから」

Dorothy held Toto tightly lest he should run after her and frighten her.

トトが犬の本能で野ネズミの女王を追いかけ回してしまうので、ドロシーはしっかり抱えなければいけなかった、という文章です。

 

第10章「門番」

黄色いレンガ道に戻り、まもなく緑が基調の国にやってきた。

親切な農夫の家に一晩お世話になった後、巨大な壁に囲まれた宮殿を目指す。

門番に話を通すと、眩いエメラルドグリーンから目を保護するための眼鏡を全員付けさせられる。

 

lain「ほったらかしである、眠っている」

brownie「伝説上の妖精 (人家に住むけど人に見られるのが嫌い)」

What is he like? 「彼はどんな人ですか?」

What does he like? 「彼は何が好きですか?」

基本英会話表現が出てきました。

どちらもドロシーが農家の人にオズについて聞いています。

動詞が違うだけでまったく意味が変わるので、うっかり間違えないように気を付けたいですね。

run over「あふれ出る」

glisten「輝く」

 

第11章「オズの素敵なエメラルドシティ」

何もかもが緑色の街を通りすぎ、宮殿に案内されたドロシーたち。

それぞれに部屋が与えられ体を休め、しばらくしてから玉座の間に呼ばれる。

ひとりずつ入ることになり、ドロシーが入ると巨大な頭が玉座の上に浮いていた。それがオズだ。

カンザスに帰りたいという願いと交換に、西の邪悪な魔女を倒すよう条件を出された。

かかしのときはオズの姿は美しい女性、ブリキのときは恐ろしい獣、ライオンのときは火の玉、と全部違うが、条件はすべて同じだった。

 

counterpane「ベッドカバー」

brocade「錦」

gauze「ガーゼ」

lock「巻き毛、髪の房」

dominion「支配権、領土」

gruffly「ぶっきらぼうに、粗暴な態度で」

take upon oneself「~を引き受ける、~の責任を負う」

cackle「おしゃべり、(にわとりの) コッコッ」

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第12章「邪悪な魔女の探索」

西の邪悪な魔女が統治する、黄色が基調のウィンキーの国に向かう道中で、ドロシーたちは魔女による襲撃を受ける。

かかしとブリキの善戦で切り抜けるが、西の魔女の切り札・空飛ぶサルの襲撃によりかかしは高い木の上に、ブリキは岩山に捨てられてしまう。

そしてライオンは拘束されて魔女の城にある檻に入れられる。

北の魔女のキスのおかげでドロシーとトトは無事だったが、銀の靴に目を付けた西の魔女の奴隷にされる。

そして片方の靴を盗られたことに腹を立てたドロシーがバケツの水を西の魔女にかけると、魔女は溶けて無くなってしまった。

 

all the rest「残りすべて」

forthwith「すぐに」

gnash「軋らせる」

immense「巨大」

 

第13章「救出」

西の邪悪な魔女から解放されたウィンキーの職人たちのおかげでブリキ男は元通りになる。

かかしもブリキが木を切り倒し、新しいワラを詰め込んで元通り。

そしてブリキはウィンキーたちに統治者になってほしいと懇願され、オズに願いを叶えてもらってから、と受け入れる。

ドロシーは、西の魔女が持っていた金の帽子を頂いていく。

これは空飛ぶサルを3回まで呼び出せる魔法アイテムだった。

 

solder「半田」(「半田ごて」のあの半田です)

 

第14章「翼を持つサル」

エメラルドシティへの帰り道が分からなくなった一行。

さっそく空飛ぶサルに頼んで運んでもらう。

 

このサルを呼び出す呪文のとき、右足上げる → 左足上げる → 両足下ろす、という動作で腕については記述されていないのですが、脳内ではバンザイの形になってドロシーが「グリコポーズ」取ってる姿でププーッ となりましたw

しかも背景は放射状の太陽光線でお目出度さ全開。

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第15章「オズの正体はヤバい人」

オズは実はオマハ出身の腹話術師。

マジック・トリックで大魔法使いと見せかけていたペテン師だった。

それでもかかし、ブリキ、ライオンの願いは叶えてやるという。

 

mischief「いたずら」

vex「(しつこい行動で) イライラさせる」

humbug「ペテン、ごまかし」

 

第16章「偉大な詐欺師の奇術トリック」

オズは、ドロシー以外の3人にプラシーボ効果的なものを与えて、脳みそ・心・勇気をそれぞれ与えられたと勘違いさせる。

 

bulging「ふくらんだ」

shears「大ばさみ」

 

第17章「気球の出立」

ドロシーはオズと一緒に気球で砂漠を渡ってカンザスに戻ることに。

無事気球は完成したが、またもやトトが逃げたせいでドロシーは気球に乗り遅れ、オズだけが去ってしまった。

エメラルドシティの統治はかかしに任される。

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第18章「南に向かえ」

ドロシーは、空飛ぶサルに砂漠を超えたところまで運んでもらうことにしたが、オズの世界から離れることはできない、と断られてしまう。

そこで、南の良い魔女グリンダに頼もうと、新たな旅に出ることにする。

他の3人も付いてきてくれる。

 

第19章「荒ぶる木の襲撃」

南に向かう道中の森で、行く手を遮るように動く木々に邪魔される。

ブリキが枝を次々と切り落として何とか全員森を抜ける。

しかし目の前には陶器でできたツルツルの高い壁がそびえたっていた。

 

steeple「尖塔」

 

第20章「美しい陶器の国」

はしごを使って壁の上に立つと、人も動物も何もかもが陶器で出来ている光景に驚く。

横切るだけで脆い陶器が壊れる姿や、一行を怖がる様子に、ドロシーたちは急いでこの国を後にする。

 

platter「大皿」

ermine「シロテン (の毛皮)」

nick「切れ目、かすり傷」

reproachful「(表情などが) 咎めるような」

brittle「脆い」

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第21章「ライオン、百獣の王になる」

陰鬱な森を気に入るライオン。

ここに住む動物たちの頼みで怪物を倒す。

動物たちの要請で、ドロシーを帰したらこの地の王になることを約束した。

 

bog「湿原」

rank「(植物が) 生い茂っている」

underbrush「やぶ、小低木」

whimper「(犬などの)哀れっぽい鳴き声」

well-trodden path「多くの人に踏み固められてきた道、多くの人々が選ぶ道」

assemblage「集合」

hush「静けさ」

yonder「あそこに」

pudgy「ずんぐりした、丸々とした」

wasp「ハチ」スズメバチやアシナガバチなどに使います。ミツバチはbeeですね。

 

第22章「クァッドリングの国」

丘を登ったところで、首を伸ばして頭突き攻撃をしてくる種族に行く手を阻まれる。

空飛ぶサルに、最後の願いとして南の国クァッドリングまで運んでもらう。

赤が基調のこの国の農家でもてなしてもらい、南の良い魔女グリンダに会いに行く。

 

boisterous「騒々しい」

vexation「苛立たしさ、いまいましさ」

braid「三つ編み」

 

第23章「良い魔女はドロシーの願いを叶えてくれる」

グリンダはドロシーから金の帽子を受け取り、かかし、ブリキ、ライオンを、ドロシーが帰った後それぞれが統治する国に空飛ぶサルで送らせる、と約束する。

グリンダは銀の靴は「かかとを3回打ち鳴らして行きたい場所を願えば連れていってくれる力がある」とドロシーに教えた。

みんなに別れを言ってドロシーがかかとを打ち鳴らすと、強風に巻かれてドロシーとトトはカンザスに戻ってきた。

 

南の良い魔女は若く美しい外見です。

映画のグリンダは北の魔女ということでしたが、南の魔女が出てこないので設定はこのグリンダから来ているのだと分かります。

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第24章「帰宅」

再会したエム叔母さんと抱き合い、ドロシーは「戻ってこられて良かった」と喜んで終幕。

 

半ページにも満たない短さ。

なぜ第23章に組み込まなかったのだろう…

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感想

章によって長さが違うのですが、長くても10ページ未満程度です。

児童書だけあって、まだあまり英語に慣れていなくても最後まで読み切れると思います。

読むのは二度目だし、面白いし読みやすいですが、今回はわからない単語などは推理読みしないでちゃんと調べたので、ちょっと時間がかかりました (;´∀`)

ファンタジーなので頭の中で想像しにくいものもあるのですが、挿絵がたくさんあるおかげでどういう生物や状況なのかなどが分かりやすくて助かります。

この挿絵がレトロなオシャレ感があって… 読み終わっても手放せませんわ、この本。

ちなみに原題は「The wonderful wizard of Oz」

映画版ではwonderfulの文字が抜けています。

残念ですが、オズが「ワンダフル!」とは言い難い人物だったからしょうがないのかな (;^ω^) ついててもいいと思いますけどね…

長くなりましたがお付き合いいただきありがとうございました。

原書を読むときの参考になってもらえば幸いです。



映画版はこちら

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