映画「戦艦ポチョムキン」あらすじと感想【ネタバレあり】見ごたえあるけどグロ
旧ソ連の名監督セルゲイ・エイゼンシュテインの代表作で、1925年に製作されましたが、プロパガンダ映画のため日本では1967年まで公開されませんでした。
映像技術・モンタージュ理論を確立させて後の映画制作業界に多大な影響を与えています。
1905年に実際に起こった反乱事件を扱っている作品です。
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あらすじ
ロシア第一革命の最中、黒海艦隊のひとつポチョムキン号では、士官以下の乗組員たちの不満が溜まっていた。
当直後の睡眠を、憂さ晴らしで邪魔された水兵のひとりワクリンチュクは、我慢の限界から同志たちに反乱を呼び掛ける。
翌朝、乗組員たちの食事に使われる肉が腐りきっていることに、彼らは抗議の声を上げる。
しかし船医は、大量のウジがこびりついているのを見ても、塩水で流せば大丈夫だ、と言ってそのまま使わせた。
料理係はその肉を調理場に持って行き、洗いもせず小間切れにして煮込んだスープにする。
怒り心頭に達した乗組員たちは食事を拒否して、艦内の購買で缶詰を購入して腹を満たした。
艦長は総員を甲板に集める。
そしてスープを飲まなかった者たちに銃殺刑を言い渡した。
その中にはワクリンチュクもいる。
彼は銃を構える衛兵たちに呼びかけて彼らを寝返らせ、艦長はじめ士官たちに向けて反逆の狼煙を上げた。
水兵たちは武器庫から銃を次々と取り出し、士官たちと戦う。
とりわけ憎い艦長と船医のことは海に投げ落としてやった。
水兵らの士気が高揚する中、ワクリンチュクが撃たれて死亡する。
彼の遺体を乗せた小舟は、艦を誘導しながら近くの港町オデッサに向かった。
艦内の反乱、そしてそのリーダーだった男の死は、瞬く間にオデッサ市民たちの間に広がった。
静かに横たわるワクリンチュクの組んだ手の下には「スープ一杯のために殺された」と書かれた紙が敷かれている。
次々と追悼にやってくるオデッサ市民たちはそのメッセージを見て、圧制者への怒りを募らせ、帝政を倒そうという機運が高まった。
こうしてポチョムキン号の乗組員たちとオデッサの労働者たちは手を組んで革命を起こす、と盛り上がる。
物資の補給のため、ポチョムキン号にオデッサのヨットが何十隻も集まった。
その壮大な光景を一目見ようと、大勢のオデッサ市民たちが、街で有名な巨大階段に座って見学していた。
そこへ、銃を手に並ぶコサック兵たちが階段の上から彼らを狙う。
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感想
ウジのぎぼぢ悪ざがーーーー!!
ヴォエエエェェェ!_(꒪ཀ꒪」∠)_ ₎₎
ドアップです。ウニョってます。大量です。(´;д;`)
白黒とはいえ、お食事中の鑑賞はマジお勧めしません。
そんなグロ映像を乗り越えて全編観ると、結構面白いです。
食べ物の恨みは恐ろしい、とはよく言ったもので。
フランス革命だって、飢えたパリ市民の怒りから勃発したわけですし、このポチョムキン号の反乱も、上官たちばっかまともなメシ食っといて、こっちにはグロスープ飲めとか無いわーー!!っていう食糧問題からですものね。
あんな娯楽のない戦艦の中の仕事で、数少ない楽しみである食事と睡眠で酷い目に遭わされたら、反乱が起きるの分かります。
そしてオデッサの市民たちが同情する気持ちも分かります。
が、その後が飛躍的すぎる!
圧制者を倒せ、は分かる。
帝政を倒せ、も分かる。
でもなんで、ユダヤ人を殺せ、というコールになるんだ?
この映画観たユダヤ人、(゚д゚)ファッ!? ←こんな顔になったんじゃないでしょうか。
やっぱりソ連・ロシアは、私には「得体の知れない国」という印象で怖いです。
この映画を観てますますそう思いました。
有名なシーン「オデッサの階段」での虐殺が、さらにそう思わせます。
映画史上もっとも有名な6分間だそうで、確かに聞きしに勝る当時としてはすごいシーンです。
コサック兵の名の通り、コサックダンスみたいに一糸乱れぬ足並みの兵士たちが、無慈悲に老若男女問わず殺戮していくサマは戦慄しました。
もうこのシーンの後の話が蛇足に感じられたくらい圧倒されます。
乳母車が階段から落ちる緊迫感は、ブライアン・デ・パルマ監督が「アンタッチャブル」でオマージュしていました。
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プロパガンダ作品で、これによって共産主義者になることはありませんが、1本の映画として観るとよく出来ているし見どころもある面白い映画です。
でもやっぱりこれだけは言う。
ウジのアップは や・め・れ!!
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