「わが谷は緑なりき」あらすじと感想【ネタバレあり】

 
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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

19世紀末のイギリス・ウェールズ地方にある炭坑町で暮らす一家の物語です。

不況による失業や家族の死、貧困への偏見や悪意ある噂話など、さまざまな問題に対峙する様子を、末っ子の目を通して叙情豊かに描くジョン・フォード監督の名作になります。

末っ子ヒュー役を、名子役ロディ・マクドウォールが演じました。

厳格だけど家族思いの父親を演じたドナルド・クリスプがアカデミー助演男優賞を受賞しています。

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あらすじ

母のショールで荷物を包み、生まれ育ったこの町を出ていく50歳のヒュー

緑豊かだった谷は色褪せ、友人も家族もいなくなった。

最近のことはすぐに忘れるのに、少年だった頃のことは鮮明に思い出せる。

 

炭坑が主産業の「ロンダの谷」で暮らすモーガン一家

末っ子のヒューは、両親と5人の兄、そしてたった一人の姉と一緒に暮らしていた。

ギリムと兄たち全員、炭坑夫である。

まだ子供のヒューは母・姉の家事を手伝っていた。

父の教えでモーガン家の皆、信心深い。

隣の谷からブローウィンという女性が両親に会いにやってきた。

一目で恋に落ちたヒューだったが、彼女は長兄イヴォールの婚約者だった。

ヒューの初恋は瞬時に破れ、すぐに結婚式が執り行われた。

式を挙げた教会には、大学を卒業したばかりで若々しいグリュフィード牧師がいる。

アンハードは密かに彼を慕っていた。

自宅での披露宴には大勢の仲間が集まり、モーガン家は幸せに包まれていた。

しかし、炭坑主側の都合でこの町のほとんどの人口を占める炭坑夫たちは、賃金を一律カットされる。

不満を持つ兄弟たちを諫め、父はひとり、上と掛け合う。

しかし話し合いは平行線に終わり、父が止めるのも利かず兄弟たちは組合を作ろう、と団結した。

家族内で亀裂が生じ、ヒュー以外の息子たちは全員家を出ていった。

そしてストが始まってしまう

日中に町なかを炭坑夫たちがゾロゾロいるのは、ヒューには異様に映った。

ストに反対している父は他の炭坑夫たちから目の敵にされ、家に石を投げ込まれる。

彼らの卑怯な行動に腹を立てた母はその夜、スト決行者たちの集会に出向いて彼らに物申した。

その帰り道、凍結していた池の氷が割れて母とヒューは落ちてしまった。

集会に来ていた兄弟たちがヒューの呼ぶ声ですぐに助け上げたが、凍傷でふたりとも寝たきりになる。

しかし家族の献身的な介護とグリュフィード牧師の尽力でふたりとも歩けるようになった。

依然ストは続いており、見切りをつけた4番目と5番目の兄は新天地アメリカに行ってしまう。

そんな中、炭坑主の息子に求婚されたアンハードは、愛するグリュフィード牧師からも求婚を受けるようにいわれて、お金はあるけれど愛のない結婚に踏み切った。

そしてヒューは遠い町の学校に通い始める。

 

感想

ハッピーエンドではないんですけど、この作品、観終わった後になぜか温かい気持ちが残るんですよね…

「はぁ、いい話だったなぁ」っていう満足感。

貧しいけれど一生懸命に生きている人たちの人生って、特にすごい出来事があるわけではないのに感動が生まれるんですね。

 

ボス格の同級生や教師からのイジメも乗り越えて首席で学校を卒業したヒューは、医者や弁護士を期待する父に沿わず炭坑夫の道を選びます。

落盤事故で死んだイヴォールに代わってブローウィンを助けるためでした。

大変な仕事だけれど、父や兄弟と一緒に汗とススにまみれて働き、彼女のためにお金を稼ぐことは、男としてのプライドが保たれ充足感があったかもしれないですね (時代が時代なんで)

だけど現実は厳しい…

残っていた2番目と3番目の兄も解雇されて別天地へと旅立って行きました。

少しずつ少しずつ家族がバラバラになっていく寂しさ。

そしてアンハードとグリュフィード牧師の不倫が噂され、ヒューも両親も後ろ指を差されるようになりました。

この町の象徴だった炭坑からの黒い煙は、のどかなこの町にも黒い悪意が存在していることを示唆しているように感じます。

そして再び起こった落盤事故により、ついに父を亡くしたとき。

小さな体で父の遺骸を抱くヒューの表情は、魂が抜けている感じでした。

危険な仕事でありながら使い捨てられる炭坑夫の悲哀が出ています。

炭坑という産業の発展は町の誇りでしたが、気づくと緑を侵略し、人々に疑心や不満を与え、そして命も奪うものであったという問題を提示しています。

すでに環境問題、労働問題について考えられていた映画なのですね。

トランプ元大統領が環境活動家のグレタさんに「古い映画でも観ろ」といったのは、この作品をオススメしていたのかもしれない、といま気づきました。

(いや、きっと違う)

 

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駆け出しライターのポムりんごと申します。 最近はめったに雪が積もらなくなった雪国在住。 映画や海外ドラマの視聴が趣味で、それが高じて英語学習もやっています。 英検準一級。TOEIC780。 漫画やゲームも好きな完全内向型。 家にこもってわがまま(セルフィッシュ)三昧に日々過ごしてます。

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