映画「ヘイフラワーとキルトシュー」あらすじと感想【ネタバレあり】頑張れお姉ちゃん
児童書を原作にしたフィンランド映画です。
風変りな一家の姉妹を中心にしたハートフル・コメディです。
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あらすじ
田舎町に住んでいる仲良し姉妹のヘイフラワーとキルトシュー。
一日中ジャガイモの研究をしている父。
家事がまるっきり出来ない子供っぽい母。
そんな両親のためヘイフラワーは自然とキルトシューの面倒を見るしっかり者に育った。
両親の言うことに反抗もしない、礼儀正しく手がかからない良い子である。
だが後数日でヘイフラワーは小学生になる。
学校に通うようになれば今までのようにキルトシューと一緒に遊んであげることは出来なくなる。
そんな不安を持っているとき、いつも親切なお隣さんヘルガとハリセの中年姉妹がお菓子を持ってきてくれ、スパゲッティの昼食にふたりを誘う。
いつもいつもジャガイモ料理ばかりで不満を溜めているキルトシューはその誘いに乗ろうとするが、ヘルガたちにコンプレックスを持っている母は断った。
そして出てきた昼食はまたジャガイモ料理。
癇癪を起こしたキルトシューがひとり隣に家に向かうのをヘイフラワーは急いで追いかけた。
隣家に着くと何やら警察がやってきて騒ぎになっている。
自主的に避難訓練をしていた隣家姉妹だったが、窓から逃げる想定をしていたのに、ハリセの大きすぎるお尻が窓枠にハマッてしまい抜けられなくなったのだ。
ヘルガと警察官ふたりが必死に押したり引いたりしても動かない。
しかしハリセに頼まれてキルトシューが箒で足の裏を掻いてあげると、スポンと抜けた。
こんなひと騒動の後、4人はスパゲッティを堪能する。
しかしいつの間にか姉妹がいなくなったことに気づいた母が警察に連絡。
先ほどハリセを助けに行った警察官たちはまた隣家に戻って姉妹を回収してきた。
その夜、家族のことを心配するヘイフラワーは神様に祈りを捧げた。
彼女の言葉は階下の母の耳に届いており、翌日母はパン作りに挑戦していい母親になろうと奮闘する。
そして昨日の警察官から、家族の絆を深めるために運動会をしてみたらどうかと提案された。
ゲームでもかけっこでも、いつもキルトシューを勝たせてあげていたヘイフラワーだが、この運動会では一等賞になりたかった。
練習もし、神様にもお願いした。
そして当日、一家のほかヘルガとハリセ、警察官たちも参加。
いろんな競技をして楽しんだが、メインイベントの徒競走でキルトシューがインチキをして一等賞を獲ってしまった。
どうしても勝ちたかったヘイフラワーは母に不満を訴えるが「姉なんだから譲ってやりなさい」と言われ、ついに我慢の限界を迎える。
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感想
ヘイフラワーが本当に天使で…
最初の神様へのお願い事も、家族のことばかりで自分のことは一つも言いません。
キルトシューのわがままにも付き合い、家事が苦手な母を手伝うし毎日ジャガイモ料理でも文句を言わない。
若干7歳にして良く出来た子です。
でも家族はひどい。
キルトシューはまだ5歳だから仕方ないとして、ジャガイモ親父はイモばっか構って家族と向き合わないし、母親はもうマジキチと呼ぶレベル。
この家族の中で我慢に我慢を重ねたヘイちゃん、ついに爆発してもう家族と口を利かなくなります。
いい子も辞めました。
もうね、この子の不満がすごく分かるし「頑張れ」って応援しちゃいます。
なのに怒られるのはヘイちゃんばかり… グレますって、そりゃ。
見た目も含めて天使だったヘイちゃんが闇落ちする展開には、面白かったけど心が痛くなったのも事実です。
お姉ちゃんは大変だぁ (´;ω;`)ブワッ
パン生地セラピーを提案したヘルガ&ハリセがいなかったら、この一家どうなってたか分からない。
最後にはちゃんと互いを許し合うのですが、母親に対してヘイちゃんの方が先に謝るのはちょっとモヤりました。
どう考えてもこの母親がいい子のヘイちゃんに甘え過ぎなのが元凶なんだもの。
だけど言いたいことを我慢せずに言えるようになったし、キルトシューも少しは良い子になるでしょう。
少し大人になって初登校するヘイちゃんの姿で映画は終わりです。
他愛無い日常の映画ですが「子供の反抗期」という普遍のテーマを、重くならない描き方で良かったです。
そして北欧らしくインテリアが凝っているのも見どころです。
主人公一家はカントリースタイル、ヘルガたちの家はロマンティックスタイルで、どっちもキュート♡
季節も過ごしやすい時期なので、ロケも素敵♪
画面を見るだけで癒し効果があるような、カラフルで明るさに満ちた映像です。
とても可愛いと思える映画でした。
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