【ルイ16世】フランス革命期を舞台にした漫画4選【マリー・アントワネット】
研修という名目を持ちながら、まるで観光旅行のようにフランスを訪れた自民党女性議員を中心にした38名。
その中心となったのが松川るい議員と今井絵理子議員でした。
行ったところがフランス、税金で豪遊、などから「るい16世」「エリー・アントワネット」などのあだ名がつけられ、この先の議員生活でずっと言われ続けることでしょう。
ネットのコメントでは「ベルサイユのばか」というのもあって吹きましたw
そしてあだ名の元ネタとなった人物たちについて「誰のこと?」と聞くような人がひとりもいなかったことが興味深いです。
フランス革命については知らない人がいない。
むしろ好きとか興味がある人のほうがほとんど。
そのためか、この時期を舞台にした漫画も多くあります。
少し前までその辺りの漫画を同時に読んでいたのもあったので、読んだものを4作品挙げたいと思います。
池田理代子「ベルサイユのばら」
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日本人のフランス革命への理解・興味を牽引した名作。
アントワネットの少女期から処刑までの期間を、オリジナルキャラ・オスカルの目を通して貴族と庶民の生活の落差、そして革命に向かうきな臭さを丹念に描いています。
昭和の少女漫画らしい華麗な絵柄で優雅な貴族文化を表現したかと思うと、貧困に喘ぐ国民の怒りと嘆き、さらには革命勃発では迫力のある画面構成で戦いの激しさも表現しきっていました。
ルイ16世一家だけではなく、オスカルとその周囲の人たちの人生も重厚に描き切り、往年の名作として誉が高いのも当然という作品ですね。
後に作者は当時24・25歳だったと知ってものすごく驚きました。
その若さであんな凄いものを描いたのか…
坂本眞一「イノサン」「イノサン Rouge」
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ルイ16世夫妻の処刑を実行した処刑人シャルル = アンリ・サンソンの人生を描いた作品です。
Rougeの方では妹のマリー = ジョセフのほうを主人公に据えています。
美麗で的確な画力ゆえにエログロにもなっています。
表現方法がユニークで、当時を生きるキャラクターたちを現代に生きている人たちの行動になぞらえていたり、ファンタジックな描写をしていたり、かなり変幻自在。
時系列もシャッフルを加えているので、史実に基づいていながら「次はどんなことをこの作者はやるんだろう」という興味を描き立たせる手法を取っています。
余談ですが、ピッコマでこの二作品を同時進行で読んでいるとき「イノサン」ではロベール = フランソワ・ダミアンが刑に処されるまでのストーリーを、「イノサンRouge」ではその息子ジャックが成長して反王党派としてマリーと戦うストーリーがかち合ってしまって「んー? さっき見たあの小っちゃい子がいきなりこんな成長してんですけどー」と戸惑いましたw
これまでやったことがない読書のやり方だけど、これはこれで面白いという発見になりました。
磯見仁月「傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン」
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マリー・アントワネットに引き立てられたモード商、ローズ・ベルタンの出世街道を描いています。
貴族と平民とで明暗がはっきり分かれている世相の中、かなりのワーカホリックだった彼女が、平民でありながらのし上がっていく「お仕事漫画」の様相が強い作品です。
ファッションが題材なので、ドレスやアクセサリーはかなり気合を入れて描かれているから見ていて楽しい♪
こちらはまだ連載中。
ベルタンが主人公の作品はこれまでになかったので、彼女がどう革命の波を乗り越えたのか、さらに注目していきたい漫画です。
メイジメロウ / 花林ソラ「断頭のアルカンジュ」
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ロベスピエールの腹心として革命派の中心人物だったサン = ジュストを主人公にしたサスペンス漫画です。
こちらもまだ連載中で、初期のほうではイケメンが繰り出す残虐な復讐劇になっています。
これから身分差別のせいで溜まってきている怒りを革命にぶつけることになるのだと思います。
残酷な描写が多々あるので苦手な人には辛いところですが、実際のサン = ジュストがかなり冷酷な人だったことを鑑みると致し方ないのかもしれません。
だけど、その裏には妹や虐げられている人たちを思う優しさがあったのだという理由付けがあり、彼の人間らしさを感じさせる描き方です。
フランス革命期を描いた作品は、大抵はルイ15世晩年頃からルイ16世処刑くらいまでが多い中、サン = ジュストの登場は革命勃発ちょっと前くらいで「遅れてきた英雄」みたいな存在。
他の作品では見られない、ルイ16世夫妻処刑後のフランスを描いてくれそうで、こちらも楽しみです。
まとめ
とりあえずこれまでに読んだことがあるものを4作品。
私が知らない名作もまだありそうですね。
貴族と平民の差がはっきりしている時代のため、人間のあらゆる感情に対して理解ができる共感性が、多くの作品を生み出しているのだと思います。
現実にあったことそのものがドラマティックであり、同じ現象や人物に対してでありながら観る人によって解釈が違っていることから、「フランス革命」という舞台だけで幾通りものストーリーが生まれるのでしょうね。
フランス革命についてはこれからも興味を惹かれるものが出てくるだろうから、機会があるごとに読んだり観たり触れていきたいと思っています。
詳しい方たちから見たら噴飯物の駄記事ですが、読んでくださりありがとうございました。
こちらもよろしくお願いします
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