「腐女子彼女。」あらすじと感想【ネタバレあり】本気の覚悟の前ではルール無用!
2009年公開。
大東駿介さん主演のラブ・コメディです。
ヒロイン役は松本若菜さん。
そして人気声優の福山潤さんと日野聡さんが本人役で出演しています。
あらすじ
大学生のヒナタは、以前短期バイトとして入った会社の社員ヨリコに一目惚れ。
夏祭りに誘った帰り道、思い切って告白すると、ヨリコに「自分は腐女子」と打ち明けられる。
意味がよく分かっていないヒナタは、それでも構わないと受け入れて、みごと恋を成就させた。
しかしデートのはずなのに執事喫茶に連れて行かれてヨリコのオタ友たちにイジられまくられるわ、アニメイトに付き合わされてBL本の大人買いをするヨリコの荷物持ちはさせられるわで散々な目に遭う。
ヨリコに従順な姿が執事っぽいと言われて「セバスチャン」とオタ友たちにあだ名をつけられて、ヨリコにも「セバス」と呼ばれるようになる。
一人暮らしのヒナタの部屋にも合い鍵で出入りするようになったヨリコは、オタグッズやBL本でヒナタの部屋を埋め尽くしていき、エロゲーまでヒナタの名義で購入する始末。
ヨリコとの付き合いに自信がなくなってきたヒナタは、大学の友達コージに長続きの秘訣を聞くが、自分とヨリコにまったく当てはまらず、ますます落ち込んでしまった。
そんなことを知らないヨリコは、ヒナタとコージの仲の良さに嫉妬しつつも二人が絡む妄想を繰り広げ昇天。
ヨリコは、二次元の良さをヒナタに徹底的に仕込もうとするが、逆にヒナタにやり込められて反省する。
以前付き合っていた人からは、オタ趣味を「気持ち悪い」と切り捨てられて去られたことから、ヒナタもいずれ去っていくのではないかと怖かったのだと打ち明けた。
ステディリングを贈られて、三次元であるヒナタの大切さを確認するヨリコ。
しかしヒナタもヨリコの影響で、サンタとトナカイの着ぐるみの男性たちのイケナイ妄想を繰り広げるようになる。
その頃、ヨリコにロンドン支社勤務の打診があり、二人は迷いながらこの恋愛の決断を迫られることになる。
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感想
オタクかつBL好きの女性が腐女子の定義なわけで、年取ってさらに拗らせると “貴腐人” にまで行きつくらしい、と少し前に聞いたことがあります。
松本さんのヴィジュアルが結構年齢を重ねているように見えるから (美人ですけどね) 腐女子より貴腐人なんじゃ…、と思ってしまいました。
前半部分は「腐」を全面に出してオタク文化をバリバリ紹介していましたが、後半はすっかり「腐」が鳴りを潜めてしまいました。
まるで前半だけでネタを出し尽くしてしまったかのように、後半まったく出なくなってしまって、違う映画に切り替わったような感じで戸惑います(;・∀・)
前半パート。
ヨリコに振り回されっぱなしのヒナタは、この恋愛が永く続かないんじゃないかと不安になり、彼女と同棲4年目に入った友人・コージに、恋愛が長続きする秘訣を質問します。
秘訣はふたつ。
- 趣味が合う
- 一緒にいて落ち着く
どちらにも当てはまらず、ヒナタは絶望のズンドコに叩き落されました。
たしかにコージの教えは世の定番となっている王道の秘訣です。
このふたつが揃うと長続きする可能性は高いです。
絶対とは言い切れませんけどね。
世の中何が起こるかは分かりません。
マンネリで相手をつまらなく感じるようになった。
他に好きな人ができた。
恋愛が切れてしまう要因はいろいろあります。
しかし逆に見ると、このふたつが揃っていなくても長続きする可能性だってあるわけです。
ヒナタはヨリコを好きな気持ちにブレがなく、一途に貫き通します。
だから妥協も我慢もできました。
なので例え趣味も合わず、一緒にいて落ち着かない人でも、愛さえあれば何とかなる、ということかもしれません。
理想論すぎてちょっとモヤモヤしますけど…
こんなん書いといてアレですが、趣味が合わないはともかく、一緒にいて落ち着かない人は個人的には無理です(;^ω^)
ロンドン勤務の打診を受けた日、ヨリコは半身浴をしながらヒナタの愛読書「三国志」を読みます。
(妄想BLネタに使うつもりだろ~、なんて思ってたら違った。 …チッ)
文中にある「僥倖 (ぎょうこう) 」が読めなくてヒナタに読み方と意味を聞きました。
「思いがけない幸運、みたいな意味」と説明されて、ヨリコはその言葉を噛みしめます。
イギリス勤務を入社当初から希望していたヨリコにとって、今回の話はまさに僥倖です。
ヒナタの存在がなければ諸手をあげて大喜びしたことでしょう。
しかし今、この幸運がヒナタとの恋愛に影を差します。
二人とも真剣に思い悩み、喧嘩にまで発展しました。
カップルのことは二人で話し合うことが大事なのですが、将来に関することなので、二人ともまず話し合う前に自分自身の気持ちを確認することが先決です。
そのために二人はそれぞれ一人の時間、もしくは友人に相談する時間を過ごして自分の気持ちと向き合います。
思いがけない幸運はときに厄介な出来事にもなります。
そのときは相手、ではなく、まず自分と向き合って自分で決断して、どういう結果であろうと「これも自分の責任」と受け止める強さを養っておきたいところです。
一度は別れた二人ですが、ヒナタはヨリコを追ってロンドンに行きました。
ヒナタにとってはヨリコほど心を奪われる存在はなく、まさに「腐ってもヨリコ」。
ヨリコに執事のように尽くすことに喜びを感じるドMですが、すべてを受け入れる覚悟を持っている強メンタルなヒナタです。
覚悟の行動はコージの教えを超越します。
世の恋愛ルールは “本気” の前では霞んでしまうものかもしれません。
福山さん&日野さんはこちらが本職
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