【洋書】シャーロック・ホームズ短編「まだらの紐」「ボヘミアの醜聞」「5つのオレンジの種」
英語学習者用にレベル分けがされている Oxford bookworms library のシリーズから、「Sherlock Holmes short stories」が家にあったので、読んでみました。
タイトルにある3作品が収録されています。
どれも翻訳版で読んだことがありますが、だいぶ前なのでどんな話だったか忘れてました ( ̄▽ ̄)
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「まだらの紐」あらすじ
亡き母の再婚相手ロイロット博士と共に暮らしているヘレン。
ジュリアという姉がいたが、2年前に亡くなっている。
死ぬ間際、恐怖に満ちた蒼白な顔でヘレンに「まだらの紐が」と伝えてこと切れた。
その前に口笛が聞こえていたそうである。
そして現在、結婚を控えているヘレンが、自室の改装のためジュリアの部屋で寝ていると、口笛が聞こえた。
ジュリアの死を思い出し恐怖に駆られた彼女は、すぐさまホームズのところにやってきたのだった。
※作者のサー・アーサー・コナン・ドイル自身が一番のお気に入りとして名前を挙げた作品です。
「まだら」って言葉になんかおどろおどろしい雰囲気が漂いますね。
内容もホラー風味が入っています。
そしてこの「まだらの紐」とは… おえ。
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「ボヘミアの醜聞」あらすじ
ホームズのところにボヘミア王がお忍びで訪問してきた。
5年前、アイリーン・アドラーという女性と恋に落ち、そして捨てたのだという。
若気の至りであったが、今さらになって彼女に送ったラブレターなどを取り返したいという。
特にツーショット写真は何としてでも取り返す必要があるのだが、部下たちに命令しても失敗に終わっている。
そこで王はホームズに、アイリーンから写真を盗むように頼んできた。
※ホームズを出し抜いた唯一の女性が登場、ということで有名な作品ですね。
アイリーンが出てくるのは本当にこれ一回こっきり。
それなのに鮮烈な印象を残していきました。
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「5つのオレンジの種」
オレンジの種が5粒入っている「KKK」からの封筒を受け取ってから叔父、続いて父が亡くなっている青年ジョン。
ついに彼の元にも同じものが届き、身の危険を感じたジョンはホームズのところに相談にやってくる。
アメリカに長く住み、南北戦争では南軍に入隊するほど黒人嫌いだった叔父の話を聞いて、ホームズは叔父がKKK団だったのだと見抜く。
そして南軍の敗北と共にイギリスに戻ってきたが、その際に重要書類を持ち出していたのだった。
※自分を頼ってきた依頼人が殺されたことでホームズは怒りを露わにします。
義憤に駆られた彼の姿は珍しいような気がしますが、どうだったでしょう。
犯人たちに罠を仕掛けていたのですが、神罰のほうが先に下って空振りになってしまったオチは、なかなかブラックです。
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英語学習としての感想
難易度レベル2、ということで原文からだいぶ簡略されており、おそらく文章そのものも平易なものに変えられているようです。
そこに加えて字も大きいので苦も無くサクサク読めました。
あまり一般的ではない単語などは後ろのページにまとめて掲載されており、その説明文も簡単な英語で書かれています。
簡単に読めたとはいっても、 air vent 「通風孔」やpip 「果物の種」など、知らなかった単語もありました。
pipに関しては、説明文では「オレンジなどの果物に入っている白い種」と書いてあったのですが、辞書などで見ると、リンゴやナシの種にも使えるそうなので、白とは限らないようです。
でもseedがあらゆる「種」に使えるのに対し、pipは果物限定みたいですね。
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まとめ
簡略版とはいえ、久しぶりにホームズを楽しみました。
シドニー・パジェットの挿絵もついていて、物語にどっぷり浸れます。
ホームズの洋書はかなり出回っているので、気が向いたらまた別の話も読んでみたいと思います。
とりあえず「バスカヴィル家の犬」も家にあったので、次はこちらかな。
でも難易度が4に上がっているので、ちょっと手こずりそうです (;^ω^)
他ホームズ作品はこちら
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